AIに入力してはいけない情報と、安全な言い換え方
公開日:2026年10月7日
AIに詳しい事情を伝えるほど、回答は具体的になります。一方で、仕事の情報には、外部に出してはいけないものが含まれています。この記事では、入力を避けるべき情報と、それを伏せたままAIを役立てる言い換えの方法を説明します。
なぜ、入力する内容に注意が必要なのか
AIのチャットに入力した文章は、そのサービスを運営する会社のサーバーに送られます。送った内容がどのように保存され、何に使われるかは、サービスや契約の種類、設定によって異なります。
利用者の側では、送った内容がその後どう扱われるかを、完全には管理できません。そのため、「外部の会社に渡しても問題のない内容だけを入力する」という考え方が基本になります。
入力を避けるべき情報
個人が特定できる情報
お客様、取引先の担当者、応募者、従業員の、氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどです。履歴書やアンケートの回答、問い合わせの文面には、これらが含まれています。
取引先に関する情報
取引先の会社名、契約の条件、仕入れや販売の価格、相談された内容などです。取引先から預かっている情報は、自社の情報以上に慎重に扱う必要があります。
公表していない社内の情報
発売前の商品、業績の数字、人事、価格の改定の予定などです。
認証に使う情報
パスワード、口座番号、クレジットカードの番号などです。業務の手順を説明する場面でも、これらを書く必要はありません。
伏せたまま頼むための言い換え
多くの場合、AIが必要としているのは固有の名前ではなく、状況です。名前を一般的な言い方に置き換えても、回答の質はほとんど変わりません。
・会社名 → 「従業員50名ほどの運送会社」「長年取引のある仕入先」
・担当者の氏名 → 「購買部の担当の方」「先方の部長」
・候補者の経歴 → 「食品メーカーで5年間、法人営業を担当した方」
・具体的な金額 → 「当初の見積より1割ほど高い金額」
・商品名 → 「主力の商品A」「発売を予定している新商品」
宛名や金額など、文面に必要な固有の情報は、AIが作った下書きに、あとから自分で入れます。指示文に「宛名は○○様としてください。あとで差し替えます」と書いておくと、差し替える場所が分かりやすい文面になります。
場面別の例
受け取ったメールへの返信を作りたい
相手のメールを丸ごと貼り付けたくなる場面です。貼り付ける代わりに、要点を自分の言葉でまとめます。
アンケートの自由回答を分類したい
回答の中に、氏名や連絡先、個人が分かる出来事が書かれていることがあります。該当する部分を削除するか、「(氏名)」のように置き換えてから使います。まずは、回答そのものを渡さず、分類の区分と基準の案だけを作ってもらう方法もあります。
会議のメモから議事録を作りたい
発言者の氏名は「営業部」「企画部」のように部署名に置き換え、未発表の数字は「(金額)」と伏せます。構成ができあがってから、自分で数字を入れ直します。
Excelの数式を作りたい
実際のデータを渡す必要はありません。「A列に売上日、B列に担当者名、C列に金額が入っています」と、列の構成を文章で伝えれば、数式は作れます。
入力する前の確認
送信の前に、次の3点を確かめる習慣をつけると、事故を防げます。
-
1
入力した文章の中に、人の名前、会社の名前、連絡先が残っていないか。
-
2
この内容を、社外の人に見せてもよいと言えるか。
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3
勤務先のルールで、禁止されている使い方に当たらないか。
迷ったときは、入力しないほうを選んでください。固有の情報を伏せても、AIは十分に役に立ちます。
AI仕事相談所を使うときの注意
AI仕事相談所では、質問への回答が、そのまま指示文の中に入ります。できあがった指示文をAIサービスに貼り付けると、回答として入力した内容も一緒に送られます。
宛先を尋ねる質問には、実際の会社名や氏名ではなく、「A社 購買部ご担当者」のように入力することもできます。その場合は、AIが作った文面の宛名を、送信の前に自分で書き換えてください。
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